脚本家須貝英さん＜脚本読解ワークショップ＞開催されました！

俳優でもあり、脚本家でもある須貝英さんによる特別＜脚本読解ワークショップ＞の「初級編」と「上級編」の2クラスが23年8月に2クラス開催されました。

俳優の誰もが、役を演じる前に脚本を読むところからスタートしますが、意外と「脚本の読み方」を日本では誰も教えてくれない！

と、俳優をしながら強く思っていた須貝さん。近年、脚本家としても活躍され、作家側の目線から感じることもあり、俳優側と脚本家側の両面から、＜脚本読解ワークショップ＞を通じて、その術を伝えてくださいました。

事前に2～3ページの台本を渡され、その題材を元に読解の仕方を紐解いていきます。

皆さん緊張気味でしたが、須貝さんの優しい人間性と面白い会話で、受講者の緊張を徐々にほぐしていきました。

初級編では、ちょっとしたシアターゲーム的な遊びもし、「とにかく早く答える！ゲーム」

色んな質問に、「とにかく早く答える」というとても単純ですが、頭の使うゲームをし、みんな笑顔で、自発的に答える場も設けられ、一気にクラスの温度が上がりました！

まずは渡されたテキストを、各チームに分かれてどう読んできたかをディスカッションし、次に本読み。

それぞれ、考えてきた設定や、台本から読み取れる事を踏まえての分析をし、声に出して台本を読んでいきます。

各チーム、人が変われば全く違うモノになっていました。

ここからが、須貝さんの脚本読解講座タイムに。

「皆さんには、なるべく時間をロスしないで、最短距離で、脚本を読んで理解して欲しい。」

「台本を因数分解のように、バラバラに分解してみよう」

「台本から、信じる事、信じなくて良い事、考えちゃいけない事、は何でしょう？」

ご自身の経験談と、面白い例え話を例に出し、受講者の興味を引き付けてくださいます。

「日本では、脚本をもらってから演じるまでの時間が作品によってどんどん短くなっているので、とにかく、読む精度を上げていきましょう。そして、可能性の高い芝居をはじめからできるように。目をつぶって弾を投げる読み方か、ライフルで狙って弾を打つを読み方か。せっかくなら、後者でいきましょう！」

そして、ご自身が長い時間かけて考案された、読むうえで大切な優先順位を発表。

１～8番までありますが、

＜初級編＞では1～3番

＜上級編＞では1～8番まで

を台本分析ディスカッションの中から、受講者の皆さんに考えて発表していただきました！

ここでは発表しませんが、みなさん「なるほど…」「確かに…」という頷く姿勢が見られ納得の様子。

上級編では、その台本読解の順位を理解した上で、もう一度、各チームで話し合って、台本を解釈し、演じる事にチャレンジ。

すると、客観的に全く違う作品に見えるくらい、最初の本読みとは別の芝居に変化していました！！

それぞれの俳優が、台本を正確に理解し、演じるという事は、ここまで演じる側に変化を与え、観る側にもストレートに伝わってくるのだと、改めて痛感させたれたシーンの連続でした。

受講者の声①

「プロとして活動している身ですが、お恥ずかしながら戯曲の読解が苦手だったので、今回須貝さんの知識をレクチャーして頂けてとてもプラスになりました。他の受講生の皆さんのアプローチの仕方も非常に勉強になりました。とても有意義な時間でした。ありがとうございました！」

受講者の声②

「印象に残ったことは初読する際に気をつけて読むことのうちの4.チームについてです。実際のグループ芝居でもそれを意識しながら芝居してみたのですが、１回目より２回目の方が相手を近くに感じたり遠くに感じたりして、関係性を築けた気がしました。人は生活していると様々なチームに所属している、だから複雑だし面白いんだと改めて気付かされました。何よりワークショップは毎回緊張するのですが、温かい雰囲気を作って下さりありがとうございました。須貝さんと参加者の皆さんと一緒に考える時間は濃密で楽しかったです。。」

受講者の声③

「読解を他の方々の最初と最後の演技の変化を見ることで具体的に体感して学ぶことができました。また講師の須貝さんのプレゼン力に魅了されました。読解の法則や技術にとどまらず、目の前の人を惹きつける表現の仕方、言葉、ありよう、テンポなど、たくさん学ばせていただきました。ありがとうございました。」

受講者の声④

「2回目の発表で明らかにどのチームにも変化が見えたことに感動しました。また様々な経歴を持つ方がいらっしゃったので各々のチームワークへの向き合い方や須貝さんの場の作り方からもたくさんの学びがありました。より正しい解釈を求めて参加しましたが、より柔軟にだけど的確な読み方へのヒントをいただきました。」

受講者の皆さんが、とても学びになっている様が見受けられて、有意義なワークショップとなりました！

ぜひ、次の機会では、また更に深い部分にタッチできるクラスで、須貝さんにお越し頂きたいと思います。本当にありがとうございました！

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